腹圧を調整する脳幹と先行随伴性姿勢調整(APA)㉗
みなさん,おつかれさまです。
腹圧と脳幹の専門家,舟波真一です。
腹圧シリーズ27回目。
いよいよ運動と脳機能の関係性にせまります,じつはこれが一番重要です!
脳幹は,無意識的に腹圧を調整することによって,
人の動きを最適化しています。
まずは,重心(COG)について考えていきます。
重心とは,地球上で言えば,質量の中心と同じ意味です。
人間も質量をもつ物体ですので,重心があります。
気をつけ,の状態,つまり直立姿勢の場合,仙骨の前あたりに重心はあります。
ここで,前ならえをしたとします。
両手の重さが前にかかるため,重心は前方へ移動するはずです。
重力があるわけですから。
気をつけ,の姿勢で立っているウルトラマン人形を前ならえの状態にさせたら,
重心が前にいくので,前に倒れてしまいますよね?
でも,我々人間は前ならえしたって倒れません。
これは,無意識的に,前に行くはずの重心をあらかじめ後ろに移動させてるんです,
前ならえの0.1秒前に。無意識です,何気なくやってますが,すごいことなんです。
この何気なくやっている,
手足の運動の0.1秒前の重心移動を,「脳幹」がやってくれているのです!
どうやるかって?
脳幹が,腹圧を一瞬のうちにアップして,
手足の運動がスムースに行われるように,体幹を安定させて,重心を逆側にいどうさせてるんです!
上の図にあるように,前ならえなら,前に倒れてしまわないように,逆側のうしろへ,0.1秒前に。
右手を横にあげるなら,左側へ重心を移動させる,0.1秒前に。
左手を横にあげるなら,右側へ重心を移動させる,0.1秒前に。
脳幹が腹圧を上げることでそれをやってます!
このことを,先行随伴性姿勢調整といいます。
我々はわかりやすく,「先回りシステム」と呼んでます。
無意識的にはたらく,先回りシステム。
すごいですよね?
これ,ほんとうにあまり知られてないことなんです。
たぶん,この知識はスポーツの常識を変えますよ?
腹圧が大事なのは,この事実があるからなんです,いちばん大切です!
これから詳しく解説していきますね!
腹圧と脳幹のプロフェッショナル,舟波真一でした。
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