身体軸は中心にはありません

人体は中心軸で動くようにはデザインされていません。

昨日いらした、女子高校生。

部活でバスケットボールをされています。

左肩がはまっていない感覚があるそうです。接触プレーで左肩にぶつかったり、左腕でブロックするときに肩の痛みや左腕の脱力感がでます。

直接的には首にねじれがあることによって、左の橈骨神経が緊張していることが原因でした。

首から出て肩をとおる神経が緊張すると、肩の骨の位置をずらしてしまうことはよくあります。

しかし、根本的な原因は「誤った軸をつかった運動」でした。

下図のように、心臓は斜めに傾いてやや左側にあります。

身体デザイナー

したがって、正中軸(青線)で胴体を回してしまうと心臓が大きくたわんでしまいます。

心臓は大切なポンプ機能を持っていますので、心臓をねじるような動きを身体は嫌います。

この軸での動きは神経を緊張させ、身体を硬直させて、身体からパワーを奪っていきます。

身体デザイナー

上図は、書籍「身体の求める運動とは何か」から引用です。

この図のように右肩から左下にむかった軸上で回転しますと心臓(赤色)は直接ねじられることはありません。

彼女には、首からの調整をして橈骨神経の緊張を除き痛みや不適合感の消失を確認した後に、次のことを体感してもらいました。

①上図のような斜め軸上の運動をすると左肩の動きや力がでる。

②正中軸での運動をすると左肩の動きが悪くなり力が出にくい。

ですので、リセット運動として練習の合間などに①を行っていただくようにいたしました。

(身体デザイナー 山岸茂則)