衝撃を緩衝する!すばらしい足の機能⑦
こんにちは。
満足先生こと、バイニーリハビリセンター横浜(フットケアーラボ)の根津です。
足には、衝撃を緩衝するすばらしい機能(衝撃緩衝システム)があります。
①ヒールロッカー
②アンクルロッカー
③フォアフットロッカー
④トゥロッカー
⑤柔らかい足-硬い足への切り替え
⑥関節の衝撃緩衝機能
⑦筋肉の収縮
⑧腹圧
⑨脂肪組織、筋膜など
ということで、「①~⑥」につきましてお伝えしてきました。
今回は、 「⑦筋肉の収縮」
についてお伝えします。
〇筋肉の役割
我々の身体には、約200個の骨、約400個の筋肉(骨格筋と呼ばれるもの)、内臓などを動かす筋肉を入れて約600個あります。ここでは、骨格筋(骨に付いている筋肉)について取り上げます。
筋肉の役割はどのようなものでしょうか?
手足を動かす?身体が崩れないようにしている?
それも正解です。
筋肉の役割は、
Ⅰ. 体幹をしっかり支えて姿勢を保持する
Ⅱ. 関節や骨にかかるストレスを和らげる
Ⅲ. 関節運動の「速さ」「パワー」を生む(例:サッカーでボールを蹴る。野球でボールを投げる。など)
などがあります(その他、呼吸を助けるなど細かく言うともっとあります)。
Ⅰ.Ⅱについては、身体の深部にある「インナーマッスル」
Ⅲについては、身体の表層にある「アウターマッスル」
によるものといわれています。
※Ⅱについて、衝撃の強い場合にはアウターマッスルも動員されます
〇筋肉の使い方(収縮)の種類
筋肉の使い方には、図のような「求心性収縮」「等尺性収縮」「遠心性収縮」があります。
求心性とは、身体の中心(体幹)に近づけていくような運動(筋肉の長さが短くなる)。
等尺性とは、関節運動を起こさずに筋肉のみ収縮させる運動(筋肉の長さは変わらない)。
遠心性とは、身体の中心から遠のいていくような運動(バーベルを持ったまま腕を伸ばしていく運動、筋肉は収縮しながら伸びていく)。
特に、衝撃緩衝のためには「遠心性収縮」が大事になります。
〇足の筋肉の遠心性収縮
例えば、ジャンプをしたあと
着地をするときどうしますか?
おそらく、膝をクッションのように曲げて勢いを減らすと思います。
まさか、膝を伸ばして着地する人はいませんよね?
膝を曲げる際には、大腿四頭筋の遠心性収縮が入ります。
膝の急な膝折れを防ぎながら、収縮してくれるんです。
足にも、遠心性収縮による衝撃緩衝作用があります。
一例で、「後脛骨筋」を取り上げます。
後脛骨筋は、土踏まずを作っている筋肉の1つです。
脛(すね)の後ろから、内くるぶしの下を通って足の裏に付きます。
足を地面に接地した時に、土踏まずは撓(たわ)みます。
しかし、接地した際にこの後脛骨筋が働かないと、急激に撓んでグチャーっとした足になります。
後脛骨筋が、遠心性収縮して収縮しながら土踏まずを撓ませてくれるので、足の骨格のみでの衝撃緩衝を減らしてくれています。
後脛骨筋が機能不全を起こすと、シンスプリントや足底筋膜炎、外反母趾などの症状の原因となります。
〇まとめ
筋肉による衝撃緩衝機能によって、絶えず骨格(関節)は保護されています。
しかも、この筋肉の収縮は「無意識」です。
筋肉は、無意識で動いてくれています。日頃、意識的に動かしているのはホンの少しです。
脳や脊髄が勝手に反応してくれる。
人間の底知れない魅力を感じます。
しかしながら、無意識の筋収縮が起きにくくなることがあります。
背骨の中や筋膜の隙間を通る神経が圧迫されたりすることで起こります。
筋肉が働きにくい、衝撃緩衝が上手くいっているのか不安。
そのような方も、お気軽にお問い合わせください。
”足が満たされると幸せになる”
満足先生 根津 憲継(ねづ のりつぐ)
フットケアーラボ/バイニーリハビリセンター
045-227-5338
footcarelab@superfeet-jp.com