【脳梗塞のリハビリ】
楽に起き上がれますか?
脳梗塞になって、リハビリをして、外は杖をついてなんとか歩けるぐらいになった。
しかし
「ベットから起き上がるのが大変で疲れる」
「起き上がるのに時間がかかるから、夜はポータブルトイレを横に置いている」
「起き上がるときに力が入って、麻痺した手や肘が硬くなる」
というようなお話は良く伺います。
楽に起き上がれないと生活に支障がでるばかりか、麻痺した手を硬くしてしまって手の機能回復を阻害してしまいます。
起き上がりという動きは、実は非常にエネルギーを必要とする難易度の高いものです。
重たくて大きな胴体を、重力に逆らって上に前にと動かさないといけませんので。
このような難しく大変な動作もアプローチして「楽に起き上がれるようになる」ことに貢献できます。
BiNIアプローチは自己組織化理論というのを採用してます。
簡単に申しますと、
「普段楽に起き上がっているときに受けている力(床からの圧力とか頭の揺れなど)をセラピストが作り出すことで、勝手にクライアントの筋肉が必要な力とタイミングで働きだす。」
というものです。
実際にどのようなことをしているのか簡単にご説明します。
起き上がるとき、足を振り上げて勢いをつけることが良くあります。
これは足の重さや勢いを利用しいて、胴体を起き上がらせることができるので、とても効率的です。
脳梗塞なると、このように快適に起き上がるための筋肉の動かし方を忘れてしまいがちです。
でもどうやって動かすかわからない。
ですので我々がお手伝いします。
起き上がるときに足を振り上げる動きをお手伝いします。
振り下ろした足の動きに急速にブレーキをかけます(青矢印)。
セラピストが作り出したこのブレーキによって、起き上がるための筋肉が勝手に働きます。
筋電計という測定機器を利用しますと筋肉が勝手に働くことがわかります。
脳梗塞のリハビリをさせているあなたは一切頑張ることはありません。
もうひとつのやり方。
足を振り上げて、、
急速にブレーキをかけます(青矢印)。
このやりかたは起き上がって腰かけるまでの筋肉の働きを促せます。
何日かさせていただいているうちに、
あなたは全く疲れるほど頑張ってないのに
「あれ なんか楽に起き上がれるようになってきたな・・」
というような体験をしていただけると思います。
(身体デザイナー 山岸茂則)