足のゆびで握るトレーニングは良いの?
こんにちは。
満足先生こと、BiNIリハビリセンター横浜(フットケアーラボ)の根津です。
今回は、 「足のゆびで握るトレーニングは良いの?」
についてお伝えしたいと思います。
みなさんの中には、
「タオルを足のゆびでたぐり寄せるようにして…」
とか
「足のゆびで地面を掴むようにして…」
の指導を受けたことがある方がいらっしゃるかと思います。
では、なぜ足ゆびが注目されるのでしょうか?
・足ゆびの筋力がないと言われた
・しっかり蹴りだせていないと言われた
・足のゆびがういている「浮き足(ゆび)」
などの方が多い印象です。
足のゆびトレーニングが良いのか?
その問いには、確かなことは言えません。
足ゆびのトレーニングで転倒することが減ったという報告もあります。
ここでは、あえてデメリットについてお伝えします。
① 開帳足を助長する
② 前方重心になりやすくなる
③ インナーマッスルが働きにくくなる
④ 歩く、走るの効率が悪くなる(遅くなる)
①開帳足を助長する
足のゆびの筋肉は、親ゆびを除き同一の筋肉が付いています。
足ゆびのトレーニングをすることで、指の付け根の骨で形成されている
横アーチが低下しやすくなります。
すると、足の先がベチャーっとなる開帳足を助長します。
開帳足は、偏平足、外反母趾が進行する原因となります。
②前方重心になりやすくなる
いわゆる、偏平足のように足の崩れている方の重心は
前よりとなります。
足の骨格が崩れているために、荷重を分散させるからです。
意識を足ゆびに集中して行うことは、身体に学習されますし、
①でお伝えしたように開帳足(足の崩れ)も助長しますので、前方重心となります。
そのような方は、長く立っている(歩いている)と、足裏やふくらはぎが疲れやすい。
踏ん張り癖が付くので、足のゆびが「くの字」に曲がり変形してしまう。
などが起こりやすくなります。
③ インナーマッスルが働きにくくなる
足ゆびを意識的に動かす筋肉は、アウターマッスルです。
アウターマッスルが使われやすくなりますと、
反対にインナーマッスルが働きにくくなります。
しかも、全身のインナーマッスルです。
全身の関節の安定化を図り、パフォーマンスを保障しているインナーマッスルです。
その観点からも、過度に行わない方が良いと思います。
ちなみに、足の崩れとインナーマッスルの関係もあります。
④ 歩く、走るの効率が悪くなる(遅くなる)
しっかり歩く、走るスピードを上げたい。
そのような方、足ゆびで地面を掴むように…
を意識しますと、疲れやすくなり、スピードも反って落ちることがあります。
足ゆびを動かす筋肉は、アウターマッスル
アウターマッスルは、疲れやすいんです。
また、蹴りだす際には足のゆびは上を向きます(背屈)。
そのおかげで、足裏の足底筋膜が伸ばされ、足底筋膜が伸ばされた分、
スピーディーに縮むことで勝手に蹴りだせてしまいます。
余計な筋肉を使うことがないなんて、素晴らしい機能です!
その際に、逆の「足ゆびを曲げる」行為は骨格本来の運動を阻害してしまいます。
反って、運動にブレーキをかけてしまうワケです。
しっかり蹴れないので、つまずきやすくもなります。
足のゆびの使い方は、ハイハイしていた時代からの発達の関係もあると言われています。
お子様が、足のゆびが浮いている「浮き足(ゆび)」という状態は、
集団遊びの機会にもよります。
ご興味のある方は、原田 碩三先生の本がおススメです。
今回は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
”足が満たされると幸せになる”
満足先生 根津 憲継(ねづ のりつぐ)
FOOTCARE LAB/BiNIリハビリセンター
045-227-5338
footcarelab@superfeet-jo.com